転送量とは?レンタルサーバーを選ぶときの重要度は?

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ここでは、レンタルサーバーを選ぶときによく目にする「転送量」について見ていきます。転送量とは何か、何を気にしないといけないか、を説明していきます。

転送量とは?

レンタルサーバーを契約してサイトを公開すると、いろんな人があなたのサイトにやってきます。このとき、サーバーからデータが送られます。この送られるデータの量が、転送量です。普通は、1日ごと、1か月ごとに合計した値を指します。

転送量が多くなるということは、サーバーはたくさんのデータを送っているということです。こうなると、サーバーの反応が遅くなっていきます。


例え話をしましょう。通販番組で、ある商品を紹介したとします。そのとたん、一気にみんなが電話をしてきたとしましょう。

ある程度の数なら問題なくさばけますが、想定よりもかかってくる電話が多ければ、電話をしてもつながらない人が出てきます。少したってから掛け直したとしても、他の人たちが電話で話しこんでいたら、やっぱりつながらないでしょう。

サーバーも同じで、次のような場合には、転送量が多くなり、つながりにくくなります。

  • 短時間に大量の人がサイトにアクセスしてくる
  • みんなが重たいファイルにアクセスしようとする

共用サーバーの場合には、あるサイトの転送量が多くなってくると、そのサーバーを使っている他のサイトにもつながりにくくなる可能性があります。そのため、レンタルサーバーによっては、転送量に制限をつけているところがあります。

転送量無制限とは?

転送量とは、サーバーから送られるデータの量だと書きました。この転送量が多くなると、サーバーへのアクセスに時間がかかるようになるため、転送量に制限をしているレンタルサーバーがあることも書きました。

ところが、最近のレンタルサーバーには、転送量無制限をうたっているところも増えてきました。

技術の進歩によって、転送量を無制限にしても大丈夫なようになってきたわけですね。

転送量無制限とは?

先ほど「転送量無制限のレンタルサーバーが増えてきた」と書きましたが、実はほんとに無制限かというと、そうではありません。「問題があったら制限するよ」と注意書きがある場合がほとんどです。

以下では、それぞれのサイトでどのように書かれているかをまとめてみました。


データ転送量の課金はなく、無制限です。ただし、ネットワークやサーバーに対して過大な負荷が掛かる場合には、制限を行う場合があります。

転送量課金はなしとありますが、転送量がどれだけ増えてもいいのですか? - よくある質問 | レンタルサーバーならエックスサーバー


負荷制限について 他のユーザー様に影響が出ない場合は、制限無く自由に使っていただけます。ただし、共用サーバーとなりますので一定の範囲で上限や制限を設けております。

よくある質問 | サポート | レンタルサーバー CORESERVER(コアサーバー)


転送量は、ご利用のプランに関わらず無制限です。 ただし、ネットワークやサーバーに負荷がかかり他のお客様への影響が確認された場合や、短時間に大量のデータ通信が行われた場合は、制限を実施する場合がございます。

データ転送量の制限はありますか – ヘルプセンター|ロリポップ!レンタルサーバー


このように、「無制限だけど、問題があったら制限かけるよ」となっています。

転送量の目安

それでは、転送量ってだいたいどれくらいなのか、を見ていくことにしましょう。転送量に制限がある場合も、制限がない場合も、どれくらいの転送量を使っているか、だいたいの目安が計算できるようになっているといいですよね。

転送量は、以下の計算式で求めることができます。

  • ページのサイズ × ページへのアクセス数

これらをページごとに合計すればいいです。

ページのサイズは、ブラウザ上で見ることができます。例えば、Google Chromeの場合、「F12」キーを押して、デベロッパーツール(DevTools)を立ち上げましょう。

上側にある「Network」タブを選択し、サイトを再読み込みしてみましょう。そうすると、下の方に「〇MB transferred」などと表示されます。

例えば、Yahooのサイトを見ると、5MB程度と表示されます。広告などによって増減しますが、画像もたくさん・情報もたくさんあるような場合でも、数MB程度です。

ここでは、1ページが5MBだと仮定してみます(かなり多めに見積もっています)。アクセス数に応じて、転送量は以下のようになります。

1日のアクセス数 1日の転送量
約10PV 約50MB
約100PV 約500MB
約1000PV 約5GB
約1万PV 約50GB

1日単位ではなく、1か月単位だと以下のようになります。

1か月のアクセス数 1か月の転送量
約100PV 約500MB
約1000PV 約5GB
約1万PV 約50GB
約10万PV 約500GB

なお、参考として、エックスサーバーでは、無制限になる前は以下のようになっていました。

■ 転送量の変更について
各サーバープランにおいて、
転送量の目安数値を以下のとおり《無制限》に変更いたします。

スタンダードプラン: 900GB/日 → 《無制限》
プレミアムプラン :1,200GB/日 → 《無制限》
ビジネスプラン  :1,500GB/日 → 《無制限》

転送量の上限が《無制限》に! バックボーン増強による転送量目安数値の変更について - 2022/03/01 | レンタルサーバー【エックスサーバー】

1ページのサイズが5MBだとすると、スタンダードプランだと1日で18万PVでようやく制限にひっかかるレベルです。正直、1日で18万PVは、普通のサイトでは大炎上しても、なかなかいかない数字です。無制限になる前でも実質無制限だったと言えるでしょう。

本当に問題になるのは、例えば、重たい動画をガンガン閲覧できるようにしているサイトくらいでしょう。テキストメインなら転送量は問題にならないし、画像メインでも、そこまで転送量が大きくなることはないはずです。

レンタルサーバーを選ぶ際の転送量の見方

ここまでで、転送量の意味、転送量無制限の意味、転送量の目安などを見てきました。

最近のレンタルサーバーでは、月500円以上のサーバーだと、無制限になっているところが多いです。「無制限」には条件がつきますが、大人気の動画配信サイトでもない限りは、本当に「無制限」と考えても大丈夫です。

月200円程度の激安サーバーであれば、まだ転送量に制限がついているものもあります。ここでページのサイズと想定されるアクセス数をもとに、だいたいの目安を持つようにしましょう。